大相撲: 照ノ富士「小さく見えてきたら勝っちゃう」

寄り切りで勢を降した照ノ富士(奥)=エディオンアリーナ大阪で2017年3月20日、小松雄介撮影

 取り口について聞かれても「普通」と受け流すだけだった照ノ富士が、珍しく手応えを口にした。「土俵に上がったら、自分より小さく見えた。小さく見えてきたら勝っちゃうんだよね」。大相撲春場所9日目の20日、自身より3センチ長身の195センチの勢に完勝し、早々とカド番を脱出した。

 立ち合いで踏み込んで左前みつを取ると、引きつけながら前に出た。左上手からの投げで相手の体勢を崩すと、すかさず右をねじ込む。最後は胸を合わせながら盤石の寄り。過去1勝7敗と大の苦手だった相手に何もさせなかった。

 前に出る相撲が取れているのが好調の要因だ。今場所、ここまでの8勝の決まり手に、投げ技は一つもない。力任せの強引な投げだけに頼る悪癖が影を潜め、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)も「足が出ている。振り回しにいっていない」。前に出ていれば、古傷を抱える両膝への負担も減るというものだ。

 ここ1年で2桁黒星が3度もあっただけに、八角理事長(元横綱・北勝海)も「今までと見違えるような相撲」と舌を巻く快進撃。連勝の田子ノ浦勢を星一つの差で追う展開に、本人は「なんとも思っていない」とかわすが、2015年夏場所には賜杯を抱いた実績もある。優勝争いを盛り上げる存在として、期待は高まっている。【野村和史】

2017年03月20日 21時04分

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