北方領土: 共同経済活動、日露次官級が初協議

 日露両政府は18日、北方領土での共同経済活動に関する初の外務次官級協議を東京都内で開いた。双方が具体的な活動案を示し、今後、民間企業や専門家をまじえて実現性を調べることを決めた。ロシアが実効支配する北方領土で、一方的にロシア法に基づくことなく「特別な制度」を実現できるかが焦点となる。次回はモスクワで開催する。

 外務省の秋葉剛男外務審議官は協議で「双方の法的立場を害さない原則に立ち、平和条約締結に向けて前進したい」と強調。ロシアのモルグロフ外務次官も、「ロシアの法律に矛盾しない条件で実施しなければならない」と述べた。

 日本側はウニ漁や船によるエコツアーなど、漁業▽養殖▽観光▽医療▽環境の5分野を中心に提言。ロシア側も漁業施設整備や観光などを提案したが、老朽化した住宅の建て替え・改修に関する要望もあった。日本は経済活動を北方領土返還に向けた環境整備と位置づけるが、ロシアは北方領土開発への日本側の出資に期待しており、調整が難航する可能性もある。

 また、日本人の元島民の墓参では出入域の拠点が国後島の古釜布(ふるかまっぷ)(ロシア名・ユジノクリリスク)に限られているが、増設について調整することを決めた。日本は歯舞群島や色丹島での新設を求めている。現在の移動手段は船に限定されており、元島民の高齢化に配慮し、航空機の導入を実務的に検討することでも一致した。【田所柳子】

2017年03月18日 20時47分

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