中国: 全人代が閉幕…経済成長維持、課題に

 【北京・河津啓介】中国の第12期全国人民代表大会(全人代=国会)第5回会議は15日、閉幕した。今年の経済成長率目標を「6.5%前後」とした政府活動報告や予算案などを採択。今年の全人代は、習近平指導部の2期目が始まる5年に1度の中国共産党大会を秋に控え、習・国家主席を別格の指導者を意味する「核心」として権力の集中を示すと共に、国内外の安定が最重要視された。

 成長率目標を3年連続で前年の目標値から引き下げ、減速傾向にある中国経済の実態に即した目標を設定した。中国政府は各年の成長目標とは別に、16〜20年の成長率を「年平均6.5%以上」とする5カ年計画を策定しており、国有企業改革などの課題を抱える中で、6.5%割れを防げるかが今年の焦点となる。

 採択された予算案では、国防費として前年実績比7.0%増の1兆443億9700万元(約17兆2000億円)を計上した。国防費は2年連続の1桁伸びだが初めて1兆元を超えた。

 閉幕式では最高人民検察院(最高検)と最高人民法院(最高裁)の活動報告も採択された。最高検の報告によると、昨年に汚職事件で立件した閣僚級以上の高官は21人(前年比20人減)、公務員は4万7650人(同12.2%減)。反腐敗運動のペースは鈍ったが、来年には腐敗を取り締まる強力な権限を持った国家機関「国家監察委員会」が新設される計画だ。最高法院の報告では、昨年に国家政権転覆罪で有罪判決を受けた人権派弁護士を名指しして「国の安全を脅かす犯罪は厳しく処罰する」と強調し、党大会を前に人権、言論活動への締め付けを強める方針を示した。閉幕後、李克強首相が記者会見。経済政策などの国内問題のほか、外交課題も取り上げられる見込みだ。

2017年03月15日 11時03分

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